新旧基準対応表を内部監査人協会(IIA)が公表しました

内部監査人協会は、「Two-way Mapping:2017 Mandatory Elements to 2024 Global Internal Audit Standards (and Back)」を公表しました。2017年のIPPFの必須の要素から2024年のグローバル内部監査基準への対応表と逆の対応表の2種類です。この対応表は表紙をいれて全部で166ページです。第1表が111ページまで、第2表が165ページまでで、約2対1の割合です。

1つ目の対応表は、2017年版の内部監査の専門職的実施の国際基準(基準)の記述や概念を2024年版のグローバル内部監査基準の最も類似した部分に対応させるものです。2017年の必須要素には、内部監査の専門職的実施の国際基準(基準)だけでなく、倫理綱要、内部監査の専門職的実施の基本原則、内部監査の定義、内部監査の使命が含まれます。一つ目の対応表の末尾には、2017年版にはなく2024年グローバル内部監査基準ではじめて登場した要求事項(New Requirements in the 2024 Standards)がまとめられています。

2つ目の対応表は、2024年グローバル内部監査基準の必須事項と必須条件(requirements and essential conditions)から2017年の必須要素への対応が示されています。2024年グローバル内部監査基準の縦欄には、グローバル内部監査基準の必須事項(requirements)の他、その他の部分(other portions of the Standards including Fundamentals, Glossary, Domain introductions, Principles, and Considerations for implementaion sections)が含まれます。

新旧基準対応表を入手するには

新旧基準対応表にアクセスするには、

  • ブラウザーでIIAのWebsite(>Theiia)にアクセスする。
  • 上のメニューバーのすぐ下の、緑色のRead the Global Internal Audit Standards Nowをクリックする。
  • ページが開いたら、スクロールし下方の「Resources Available」の次の行、「Mapping of the 2017 Standrds to 2024 Standards」をクリックする。
  • 上のメニューバーのすぐ下の、緑色のRead the Global Internal Audit Standards Nowをクリックする。

英語版の資料は出揃った、さあどうする

内部監査人協会が予定していた、英語版のグローバル内部監査基準に関する資料はすべて出揃いました。

日本語を含め各国語版のグローバル内部監査基準の公表時期は明らかにされていませんが、とにかくグローバル内部監査基準が来年初に有効になることは確かです。私はこの機会に、関連資料の原文を読みこみ、国際基準がどうかわったかを的確に把握し、新基準をもとに内部監査の品質改善を行う方法を考えようとしています。2009年から、2011年、2013年、2017年と国際基準は少しづつ姿を変えてきました。そしてその都度、具体的な差異を示すmarkup version(加除訂正版)が発表され、どこがどう変わったのかは単語単位で明示されていました。今回は姿形が大きく変わり(いわば基準全部の書き直しで)、markup versionの作成は不可能であり、代わりにTwo-way Mapping(新旧基準対応表:記述や概念を最も類似したものに対応させる)が登場しました。翻訳版を待たず辞書を片手に、英語版のTwo-way Mapping(新旧基準対応表)を足掛かりとして、Condensed version(グローバル内部監査基準の必須部分のみバージョン)を読み、最後にフルでGlobal Intenal audit Standardsを読むのが、一見遠回りでも、基準のもともとの概念や今回の改訂の意図を理解する近道かもしれません。

無料セミナー「グルーバル内部監査基準は、品質評価に何をもたらすのか」

既報の通り、内部監査人協会(IIA)は、米国東部時間2024年2月13日(火)12:00-13:30(日本時間2024年2月14日(水)02:00-03:30)に、「What the new Standrds Mean to Quality Assessment(グローバル内部監査基準は、品質評価に何をもたらすのか)」を開催します。

これが公表されているグローバル内部監査基準について最後の無料セミナーです。あいにく日本時間の真夜中ですが、ご興味があればぜひエントリーして参加されることをお勧めいたします。